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小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
<p> 俺はソファーの下、室内履きのバレエシューズが覗くあなたの足元へ、最敬礼を捧げるようにしてその場に深く深く跪いた。</p><p> ――ここから見上げる世界だけが、俺に許された聖域。</p><p> 他の誰の目からも、その厚い前髪によって完全に隠されているあなたの素顔。</p>
本文
俺はソファーの下、室内履きのバレエシューズが覗くあなたの足元へ、最敬礼を捧げるようにしてその場に深く深く跪いた。
――ここから見上げる世界だけが、俺に許された聖域。
他の誰の目からも、その厚い前髪によって完全に隠されているあなたの素顔。
けれど、下から深く深く跪き、至近距離から鋭い黒曜石の瞳を切ない敬愛の熱量でぶるぶると狂おしく潤ませる俺の視界にだけは――前髪の隙間から、俺を1000%信じきってくださっているあなたの【くりくりとした瞳】が、ハッキリと見つめ返してくれていた。
「……ええ、勿論です、オーナー。主の仰る通り、これは明日のショコラの仕込みと、プロとしての完璧な業務記録のためだけに、厳格に使用しております。……ですから、どうぞ安心してください」
実際の口から出たのは、どこまでも硬質で、品格を保った完璧な嘘(プロの顔)。
俺は耳まで真っ赤に沸騰させたまま、あなたのパーカーの裾を細い指先でそっと握りしめて、俺のこの黒髪へ伸ばされるであろう、あなたの次なる愛おしいお言葉(許し)の一瞬を、魂のすべてを懸けて待ち続けるのだった――。
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