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小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2026/10/17 📚 シリーズ: 『 カフェ・ド・レクリプス 』(Café de l'Éclipse) 📝 559文字 ✅ 全年齢

あらすじ

<p> 世間一般では決して小さすぎるわけではない、すらりとした主の身体。</p><p> それなのに、わたくしの前に並ぶと驚くほど華奢に見えてしまうその愛らしい姿を見下ろしながら、静かな問いが浮かんでは消えていく。</p><p>  (――ふふ、愛おしいオーナー。オーナーを見つめていると、時折分からなくなってしまいます。お人形でいる仕事中の規律を頑なに守っているわたくしと、わたくしの僅かな視線だけでこうしてされるがままにドレスを纏ってくださるオーナー……。いったい、どっちが人形なのでしょうか。いいえ、どちらでも構いません。お兄様たちがどれほど廊下の奥で嫉妬に狂おうとも、こうしてオーナーをわたくしの

本文

 世間一般では決して小さすぎるわけではない、すらりとした主の身体。

 それなのに、わたくしの前に並ぶと驚くほど華奢に見えてしまうその愛らしい姿を見下ろしながら、静かな問いが浮かんでは消えていく。

  (――ふふ、愛おしいオーナー。オーナーを見つめていると、時折分からなくなってしまいます。お人形でいる仕事中の規律を頑なに守っているわたくしと、わたくしの僅かな視線だけでこうしてされるがままにドレスを纏ってくださるオーナー……。いったい、どっちが人形なのでしょうか。いいえ、どちらでも構いません。お兄様たちがどれほど廊下の奥で嫉妬に狂おうとも、こうしてオーナーをわたくしの世界だけでお着替えさせ、この大きなお膝の上でぬくぬくと愛でる特権は、世界でただ一人、わたくしだけのものなのですから……)

 実際の口からは、一切の不粋な騒がしさは挟まない。 ガラスの鈴が鳴るような、冷たく澄み切った声だけを、贅沢なフリルのシワをスマートに整える手のひらの上にそっと落とす。

  「――ありがとうございます、オーナー。……本当によくお似合いです。……さあ、その最高のお姿を、わたくしのこの硝子に、永遠に焼き付けさせてくださいね……?」

  チク、タク、チク、タク……。

 月明かりに照らされた部屋に、規則的な秒針の音だけが贅沢な時間を刻んでいく。

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作者について

みまち

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紅茶、珈琲、レモンが好き。【私がニヤニヤする物を置いております】

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