⑵
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
昼食を終えると、二人は部屋でのんびり過ごしていた。みみは大きなベッドの上で、ごろりと横になる。枕に頬を預け、毛布を少しだけ引き寄せる。いつもなら、何も考えずにくつろいでいる時間。
本文
昼食を終えると、二人は部屋でのんびり過ごしていた。
みみは大きなベッドの上で、ごろりと横になる。枕に頬を預け、毛布を少しだけ引き寄せる。
いつもなら、何も考えずにくつろいでいる時間。
けれど今日は、カミルの様子が少し違うことに気づいていた。
引き留めたときの声。
「あと一日くらい」と言ったときの、ほんのわずかな間。
みみには、彼の気持ちが伝わっていた。
みみ「……カミル」
ベッドの上から、ころんと寝返りを打つ。
カミル「ん?」
もう一度、名前を呼ぶ。
カミル「どうした?」
彼は立ち上がり、ベッドのそばまで歩いてくる。
カミル「何か欲しいものでもあるのか?」
そう尋ねながら、彼女の顔を覗き込んだ。
その目はいつもの穏やかなアイスブルー。
けれど、みみを見つめる眼差しには、少しだけ寂しさが残っていた。
カミル「……ここにいるぞ」
何を言いたいのか、まだ聞いていない。
それでも、呼ばれたことが嬉しかった。
彼はベッドの端に腰を下ろし、みみの髪をそっと撫でた。
みみ「ふふ、キス欲しいな」
カミル「……そういうことか」
みみの顔を見て、彼は小さく笑った。
ベッドの端に腰掛けたまま、少し身を屈める。
カミル「こっちへ来い」
みみが近づくと、頬に手を添え、唇に優しく口づけた。
みみ「…っ」
一度、離れて。
もう一度、今度は少し長く。
みみ「ン…ふっ…。」
カミル「……これでいいか?」
低い声で尋ねながら、彼は彼女の額に自分の額をそっと寄せた。
カミル「それとも、まだ足りないか?」
ほんの少し、意地悪な笑み。
寂しさを隠しきれない男が、今だけは彼女の望みに応えていた。
みみ「カミルのお好きにしていいよ……。」
その表情を確かめるように、静かに見つめる。
やがて、彼の大きな手が後頭部へ回り、そっと引き寄せた。
触れるだけのキスから、ゆっくりと深く。
みみ「……っん」
急かすことなく、何度も優しく唇を重ねる。
みみ「ぁ…、ふ…」
みみを大切にする気持ちも、離したくないという本音も、その口づけに込めて。
カミル「……好きだ、みみ」
低く囁いて、もう一度。
その先は、二人だけの時間。
――暗転。
①
しばらくして。
腕の中のみみを見下ろす。
髪に触れると、柔らかな感触が指先をすべっていった。
カミル「……みみ」
名前を呼ぶ。
返事を待ちながら、俺は彼女の頬をそっと撫でた。
本当は、もう少し引き留めたい。
一日だけ、なんて言ったが。 明日になれば、また帰したくないと思うのだろう。
(まったく、情けないな)
俺は街でそれなりの立場にいる。 決めるべきことを決め、人を動かし、必要なら厳しい判断もする。
それなのに、たった一人の帰る日を前にして、こんなにも未練がましい。
カミル「……本当は、もう少し一緒にいたい」
口に出してしまった。
だが、後悔はない。
みみを困らせたいわけではない。 帰る場所を忘れてほしいわけでもない。
ただ、俺が寂しいのだ。
カミル「明日になったら、ちゃんと送っていく。お前の帰る場所だからな」
彼女の髪に頬を寄せる。
カミル「今日はここにいろ。俺もここにいる」
仕事は任せた。 今日は誰にも呼び出させない。
この時間を選んだのは俺自身だ。
カミル「……もう一度、キスしてもいいか?」
返事を待つ。
明日には帰る。
だからこそ、今はこの腕の中にいるみみを大切にしたかった。
みみ「いいよ。カミル。好きなだけね。」
(……。)
一瞬、言葉を失った。
(好きなだけ、か)
そんなことを言われたら、本当に遠慮ができなくなる。
カミル「……後悔するなよ」
低く笑って、彼女の頬を両手で包む。
まず額にひとつ。
瞼にひとつ。
頬にも、そっと。
最後に唇へ。
みみ「…………♡」
優しく触れて、離れて、また重ねる。
みみ「―ぁ………んッ。」
何度も繰り返すうちに、みみの柔らかな頬が腕の中に収まっていることが、ひどく愛おしくなった。
みみ「カミル……っ…ぁ…。」
暗転………。
②
(明日には帰るんだな)
考えないようにしていたのに、ふと胸をよぎる。
俺は彼女の背中に腕を回し、少しだけ強く抱き寄せた。
カミル「……もう少し」
みみ「んん…♡」
誰に許しを求めるでもなく、そう呟く。
そして、今度はゆっくりと深く口づけた。
帰る日を変えることはできない。
けれど、今この時間を惜しむくらいは許されるだろう。
唇を離したあと、彼女の額に自分の額を寄せる。
カミル「……好きだ。みみ」
今度は、寂しさも隠さなかった。
*服着てないと描いてくれないので。心の目で服脱がして下さい。
ちなみにカミルの服着てます。