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第二十二話 アリスが選ぶ手〈続〉~おまけ~

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2026/6/2 📚 シリーズ: 野薔薇のアリス〜溺愛白うさぎと忘れられた約束〜 📝 1,154文字 🤖 AI創作支援作品 ✅ 全年齢

あらすじ

〜不思議の国のアリスをモチーフにした作品です〜 十四歳の少女アリスは、姉の結婚式の日、白兎に導かれて“不思議の国”へ迷い込む。 そこにいたのは、白兎の姿を持つ美青年ノア。 優しく甘くアリスを守る彼は、この国に隠された秘密を知っていた。 「君はこの国を選んだんだ」 失われた八年前の記憶。 薔薇の鍵。 ハートの女王。 そして、白兎の隠した小さな昨日。 守られているのか、閉じ込められているのか。 アリスは信じたい気持ちと疑う心を抱えながら、自分自身の物語を取り戻していく。 可憐で不穏な、童話ファンタジー。 白兎は、私を救いに来たの? それとも、もう二度と帰さないために迎えに来たの?

本文

第二十二話 アリスが選ぶ手〈続〉~おまけ~

マッドは椅子に腰かけ、冷めた紅茶を見つめていた。

ネムリは疲れたのか、ロビンの袖を掴んだまま、こくりこくりと小さく瞬きをしている。

 その中で、ノアはアリスのすぐ隣に立っている。

 白い指が、アリスの手を離さないまま。

「そろそろ失礼するよ」

 ノアが静かに告げた。

 声は柔らかい。

 けれど、アリスの手を握る指先には、まだほんの少し力がこもっていた。

 アリスは、ノアの隣に立ったまま、小さく息を吸う。

「あの、お茶ご馳走さまでした」

 アリスが礼を言った、その瞬間だった。

 マッドが、ゆるりと片手を差し出した。

「君が来たくなったら、いつでもおいで。僕の茶会は、気まぐれな子ほど歓迎するからね」

「……ありがとうございます」

 アリスが反射的に手を出しかける。

 マッドの指先は、すらりとした白い手を取った。

 長い指。

 冷たい月明かりを受けた、白い肌。

 マッドは流れるように手の甲へ唇を落とした。

「手まで美しいな」

「おい」

 ロビンの低い声が落ちた。

「マッド。顔上げろ。それ、白兎の手だぞ」

 アリスは、ぱちりと瞬いた。

 マッドが顔を上げる。

 そこには、甘い笑顔を浮かべたノアがいた。

 笑っている。

 とても綺麗に。

 けれど、目がまったく笑っていない。

 マッドは自分が掴んでいた手を見る。

 長い指。白い肌。間違いようもなく、白兎の手だった。

 沈黙が落ちた。

 部屋の時計が、かちり、とひとつ鳴る。

「……なるほど」

 マッドはゆっくりとノアの手を離した。

「白兎の手とはね。これはこれで、なかなか貴重な経験だ」

「二度目はないよ」

「惜しかったな」

「惜しまなくていい」

「君も、随分手が早いね」

「君の手癖ほどじゃないよ」

 二人は微笑んでいた。

 空気だけがじわじわ冷えていく。

 ネムリが、そっとロビンの後ろに隠れた。小さなネズミ耳が不安そうにぴくぴく揺れている。

「……いや、お前ら、空気怖すぎるわ」

 ロビンの一言で、やっとアリスは息をした。

 ノアは何事もなかったように、アリスの手を取り直す。

 今度は、誰にも触れさせないように。

「帰ろうか、アリス」

「……はい」

 マッドは頬杖をつき、にやりと笑った。

「白兎」

「なに?」

「君は、案外分かりやすい」

 ノアは振り返らなかった。

 ただ、アリスの手を握る指に、ほんの少しだけ力がこもる。

「アリスの手は、今は僕が預かっているからね」

 甘い声だった。

 けれど、言ったあとで、ノア自身がほんの一瞬だけ黙った。

 まるで、何かに気づいてしまったみたいに。

 アリスの胸が、小さく跳ねる。

 マッドは面白そうに目を細めた。

「預かっている、ね」

「……何か?」

「いや。良い言い訳だと思って」

「言い訳じゃないよ」

 ノアの声はやわらかかった。

 けれど、アリスの手を握る指は、まだ少しだけ強かった。

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作者について

ニワコ

ニワコ

ChatGPTと協力しながら物語を書いています。フォロー大歓迎! キャラクターやお話の流れは、すべてオリジナルで、AIには主に文章作成や表現の整理を手伝ってもらっています。 ずっと頭の中にあった物...

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