第4話「中古武器ガチャ」
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
あらすじ 中学二年生・神崎恭也は、いつかカプセルウォーズを遊ぶことを夢見ていた。 しかし、一回一万円もするロボットガチャなど、学生の小遣いでは到底回せない。 ある日、商店街の片隅で「ハズレ品・在庫処分」と書かれた100円のクジガチャを見つける。 暇つぶしのつもりで回したそのカプセルには、本来なら一万円でしか手に入らない超高級ロボット―― 《クイーン》 が入っていた。 しかもクイーンは、普通のプレイヤーが知らない謎の機能を秘めた特別な機体だった。 偶然から始まった出会いは、やがて恭也をカプセルウォーズ界の頂点を巡る戦いへと導いていく。
本文
休日の朝。
恭也は財布の中身を数えていた。
「五百円、六百円、七百円……全部で九百八十円。」
「あと二十円足りない……。」
『新品の武器ガチャは一回千円です。』
机の上のクイーンが静かに答える。
「惜しいんだよなぁ。」
『中古ショップなら、多少安く販売されている可能性があります。』
「よし! 行ってみよう!」
二人が向かったのは、カプセルウォーズ専門の中古ショップ。
店内にはショーケースが並び、剣やライフル、シールドなど、さまざまな武器が展示されている。
「すごい……。」
恭也は目を輝かせた。
『状態も良好ですね。』
値札を見る。
中古ビームソード 1,500円
中古レールガン 2,300円
中古シールド 1,800円
「高っ!」
『新品よりは安いですが、それでも高価です。』
恭也は肩を落とした。
「九百八十円じゃ無理だ……。」
その様子を見ていた店の奥から、一人の男性が笑顔で近づいてきた。
「坊主、武器を探してるのか?」
白髪交じりの店長だった。
「はい。でもお金が足りなくて……。」
店長は恭也の手にあるケースを見る。
「おっ、チェスフレームか。」
ケースの中のクイーンを見るなり、一瞬だけ目を丸くした。
「……ずいぶん珍しい機体を連れてるな。」
『初めまして。』
「お、おう。礼儀正しいAIだな。」
店長は苦笑すると、カウンターの横を指差した。
「新品やショーケースの商品は無理でも、あっちならどうだ?」
そこには小さなガチャマシンが置かれていた。
『中古武器ガチャ 一回500円』
「中古ガチャ?」
「プレイヤーから買い取った武器を、ちゃんと分解・整備・データチェックしてランク分けしたものだ。」
店長は胸を張る。
「メンテナンスはうちが責任を持ってやってる。性能に問題はない。」
「じゃあ、お得じゃないですか!」
恭也の目が輝く。
しかし店長は人差し指を立てた。
「ただし。」
「?」
「レア度は期待するな。」
ガチャ機には小さく説明が書かれていた。
排出内容
・ノーマル 85%
・アンコモン 13%
・レア 2%
「高レア武器はまず入ってない。」
「そりゃそうですよね……。」
「だが、初心者が最初の一本を手に入れるには十分だ。」
クイーンが静かに頷く。
『私は賛成です。』
「レア度が低くても、武器があるのとないのでは大きな違いがあります。」
店長も腕を組みながら笑った。
「いい武器でも、使いこなせなきゃ宝の持ち腐れ。」
「逆に安い武器でも、使い方次第で格上を倒せる。」
その言葉に恭也は力強く頷いた。
「決めた!」
財布から五百円玉を取り出す。
「これを回します!」
ガチャ機の前に立つ恭也。
クイーンも静かに見守る。
果たして、二人にとって初めての武器は何が出るのか──。
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