第9話:暗闇の誘雷
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
AIに小説を書かせたら、最初の読者である私すら行き先を知らない飛行艇の旅が始まった。 一面の青い空と、雲海の向こうに広がる世界。 蒸気機関と飛行技術が発達したこの世界で、小型飛行艇の操縦士として空を飛ぶ青年ユーリは、いつものように仕事をこなしていた。 特別な力も、世界を変える使命もない。 ただ空を飛び、依頼された仕事を終えて帰る――そのはずだった。 だが、ある日の飛行中に起きた出来事を境に、ユーリの日常は大きく変わっていく。 雲海の奥で出会った少女。 父親の残した潜行貨物船。 空と雲の向こうに潜む未知の存在。 そして、壊れた飛行艇で向かう先は、まだ誰にも分からない。 これは、特別な英雄ではない一人の操縦士が、仲間たちとともに空を旅する物語。 どこへ向かうのか。 何が待っているのか。 最初の読者である私自身も、まだ知らない。 そして、この物語が何話まで続くのかも、私には分かりません。 ※本作は、人間がプロットの方向性や世界観を『ふんわり』設定し、本文はAIが執筆する形で制作しています。
本文
「……いくぞ」
セシリアが毛布の隙間をそっと広げると、蒼い光がブリッジの天井を怪しく照らし出した。
**ドックン……ドックン……。**
コアの脈動が鼓動のように重低音を響かせる。
その瞬間、ソナーのモニター上で、遠ざかりかけていた無数の影が一斉に反転した。深雲の底に潜んでいた雲鯨の群れが、コアの発する音波に引き寄せられ、怒涛の勢いで上昇を開始する。
「よし、隠せ!」
ユーリの叫びと同時にセシリアが毛布を被せ、光と振動を遮断した。
「バートンさん、全機関停止! 蒸気弁をすべて閉めて静音航行(サイレント・ラン)だ!」
「正気か!? 完全に動力を切ったら、雲鯨の流木みたいに吹き飛ばされるぞ!」
「だからいいんだよ! 動きを止めた船なら、雲鯨は『ただの障害物』として避けていく。だが――あのバカでかい戦艦はどうだ?」
バートンは目を見開き、すぐにハッと膝を打った。
「そうか……! あいつらはスクリューを回しっぱなしでホバリングしてる! 熱と騒音の塊だ!」
「そういうことだ! 雲鯨の狙いは、動かない俺たちじゃなく……あっちの『動く巨大な鉄の塊』になる!」
シュー……ン。
アルゴー号の巨大なボイラーが音を潜め、船内は静寂に包まれた。
直後――。
**ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!**
深雲の暗闇が激しく沸き立ち、真下から超巨大な「真鍮色の巨体」が何十頭も突き上げてきた。
ドォン! ガガガガッ!
アルゴー号の船体が大きく揺れ、外壁を掠めていくが、動力を切って漂う船体は、巨大な水流に流されるようにうまく衝撃を逃がしていく。
そして、その直上に位置していたのは――巨体と大出力エンジンを維持し続けていた旗艦『シュバルツシルト』だった。
**ズガガガガガガアアンッ!!**
暗闇の中で、凄まじい金属の破壊音が響き渡った。
「な……何ごとだ!? 雲鯨だと!?」
シュバルツシルトの船体側面に、巨鯨の群れが次々と激突していく。 いくら重装甲を誇る巨大戦艦といえど、数百メートル級の原生生物の質量攻撃に耐えられるはずがない。巨艦の船体が大きく傾き、激しい火花と蒸気が噴き出しているのが見えた。
「陣形が崩れたぞ! 今だ、バートンさん! スクリュー前進フル! 崩れた隙間を突き抜ける!」
「おうよっ! 吐き出せボイラーぁぁぁっ!」
プシューーーッ!!
一気に全開にされた蒸気機関が咆哮を上げ、アルゴー号は加速。 混乱に陥り、身動きが取れなくなった巨大戦艦の腹の下を、滑り込むようにすり抜けていく。
「ユーリ、抜けたわ! 前方に空間が開いた!」
セシリアが前方を指さす。 巨大戦艦の包囲網は完全に破られ、その先には深雲を脱出するための上昇ルートが続いていた。
だが、ユーリは操縦桿のない窓の外を見つめたまま、不敵な笑みを消さなかった。
「よし……だが、これで終わりじゃない。あいつらはまだ生きている。……全員、衝撃に備えろ!」
巨大戦艦のパニックによる乱気流と、雲鯨たちの巻き起こす猛烈な潮流の中、アルゴー号はさらに深い雲の裂け目へと突入していく――。
第9話はここまで!
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